
防音対策始めませんか?【防音のいろいろと防音材の素材や構造について】
防音対策始めませんか?【防音のいろいろと防音材の素材や構造について】
自分だけの防音部屋って憧れですよね。好きなだけ好きな音を出して、自分一人で楽しむ空間。最高の贅沢だと思います。
さて、「防音」と一言に言っても、物理的にいくつかの意味があり、それぞれ違う物理現象に対する対策を示しているという事をご存知でしょうか?この点をしっかり勉強して、貴社に最適な防音設備を準備して頂きたいと思います。
さて今回ご紹介する防音パネルは、あの「教授」もご自分のピアノ練習部屋に採用されているという、製品性能はお墨付きの防音マテリアルです。
, 写真はイメージですw
「防音」の3タイプ
防音という言葉には4つの物理現象が含まれます。
それは①吸音、②遮音、③防振・制振です。
①吸音とは何か?「音が吸収されるとはどういう事?」
吸音とは音が物体を通過した際に、物体の中で摩擦がおこり、音エネルギーが熱エネルギーに変換され、音が減衰する事をいいます。
吸音材に音を当てて、入射音から反射音を引いた数値を吸音率といいます。
例えばある特定の周波数で入射音を1とし、反射音が0.2であった場合、その素材の吸音率は0.8ということになります。
次に吸音材の主な使用先をご提示します。
・オフィス(会議室内の反響音低減、テレビ会議のハウリングの防止など)
・病院、銀行(会話の反響音低減、音漏れの防止)
・教育現場(幼稚園・保育園内の室内騒音レベルの低減)
・オーディオルーム、シアタールーム(過度な反響音の低減)
・店舗、飲食店(会話の反響音低減)
・コンサートホール(音響設計)
②遮音とは? 「デシベルってどういう単位?!」
遮音とは音を物体で遮って、外部に漏れなくする若しくは内側への侵入を防ぐことをいいます。
遮音材の透過損失とは、入射音と透過音の大きさの差で、ある特定の周波数帯において、入射音を100㏈とし、透過音を60㏈とした場合、その遮音材の透過損失は40㏈ということになります。
ではdB(デシベル)とはどんな単位なのでしょう?
デシベルは無次元量で、音の強さ(音圧レベル)や、電力の比較、減衰などをエネルギー比で表すのに使用されています。基準の0dBに対し、10デシベルは10倍、20デシベルで100倍(10の2乗)となりますが、つまりデシベルは相対表現なのです。では、音に関して絶対量を表すために0dBを定義する必要がありますね。 ・音を圧力で表す音圧では、空気中において、0 dB = 20 μPa = 20E−6 Pa ・単位断面積を単位時間あたりに通過する、音のエネルギー表記では、 0 dB = 1 pW/m2 = 1E−12 W/m2 ・デジタル音声に関しては、基準量の0dBがは規格上の最大レベル、つまり上限とのこと。 |
遮音材の使用先
・オフィス内の隣室への音漏れ防止
・ピアノ室の近隣への音漏れ防止
・スタジオ内の音漏れ防止
・近隣への音漏れ防止
・外部からの騒音侵入防止
③その他 振動を抑えるタイプの防音、防振・制振とは?
防振とは物体などがぶつかった際の振動の伝わりを少なくすること。防振で、低音による振動も防ぐことができます。防振材の使用例としては、マンションの階下への振動音の低減や、モーター音などの低音の低減などあげられます。
制振とは物体などがぶつかった際の振動を吸収すること。、それにより固体音の発生を防ぐことをいいます。制振材の使用例は、洗濯機の振動音の低減や、金属音の低減などがありますね。
防音材「一人静」の素材・構造は?
本日は、株式会社静科さんの防音ボード「一人静」ご紹介したいと思います。
こちらは、「吸音」と「遮音」を組み合わせた特許構造・複合体で、低周波から高周波まで、幅広い防音効果と多機能性を実現しています。
「吸音」と「遮音」の効果は、吸音面・ハニカム・発泡樹脂・遮音面というサンドイッチ構造から生み出されます。
アルミ吸音面拡大
吸音面のアルミメッシュ材やポリエチレンには、無数の穴・気泡があり、多孔質体になっています。開口率が約40%もあり、吸音効率を上げています。
内部の発泡樹脂にも無数の気泡が存在し、音が気泡に入っていき迷子になり運動エネルギー(熱エネルギー)に変わり音が減衰するというからくりがあるのです。
ハニカムには、大まかに言って2つの役割があり、1つ目は、音を構造内に導き、音圧によって振動し運動エネルギーとして吸収させようとする、「スズ構造」。つまりハニカム内に入っている発泡樹脂が振動し、音のエネルギーを熱エネルギーに変えているもいえます。
2つめの役割は、共鳴している周波数の周辺を吸い取ることで、「ヘルムホルツ共鳴」という原理を利用しているそうです。音楽室などの有孔ボードを思い出してください!有孔ボードの穴の高さ(ボードの厚み)が吸音ボード「一人静」のハニカムがそれに相当しているそうです。※車のマフラーに付けるサイレンサーもこの原理の様です。低音を落とす効果があります。
開発者さんは、「ビオ理論」という吸音メカニズムに関するパラメータを参考に吸音ボードを開発致しました。「多孔度」「密度」「厚さ」など13項目程予測値となる条件があるそうですが、そのパラメータを基準に部材を選定し開発に至りました
基本的に「一人静シリーズ」は、「一人静タイプA」「一人静タイプD」「一人静タイプL」「一人静タイプZ」は表面材をアルミで構成した製品です。「一人静Esprit」「一人静Esprit Life」「一人静Grace」はポリエチレン系の表面材の製品です。
さらに、吸音のみならず遮音性能も兼ね備えた製品なので吸音後、内部遮音面で音がはね返り前述のとおり「スズ構造」や「ヘルムホルツ共鳴」などが繰り返されて音を減衰させていきます。
この様に理論上は難しい原理で吸音・遮音をし防音している弊社の吸音ボードですが、難しいことは考えず騒音源を囲ってしまえば対策終了です(笑)
ではどうやって防音を始めましょうか?
まずは「お問い合わせ」からサンプルを請求し、
実際に手に取ってみてください。
お客様の環境に合わせて、防音のプロがお見積りさせていただきます。